【収穫済/不作】玉ねぎ〔早生/晩生〕 2015秋
家庭菜園を始めることになり、
時期的なものから最初に植えたのが「玉ねぎ」でした。
2016年の春玉ねぎは天候の影響か近隣では皆、不作という結果になっていました。
そんな中でも早生種の苗はなんとか食べられるほどに実を付けてくれ、
家庭菜園で最初の収穫となりました。
目次
玉ねぎ〔早生/晩生〕 2015秋
当時、玉ねぎの苗販売がホームセンターで終わりかけの頃に、
畑の土づくりもできないまま、苗の購入を強行しました。
結果として、畑の土やら腐葉土やら赤玉土やらを大量に買い込み、
とにかく「お玉ねぎ様」の為の場所を確保するという忙しい家庭菜園の始まりでした。
植えなきゃ何も実らないわけで、
とにかく植えておけば、成功失敗問わず、
何かの変化が見られることが、楽しいだろうと始まった家庭菜園です。
苗の定植(2015/10/27)
当時はこのサイトを作るなんてことも思っておらず、
ほとんど写真が残っていません。
購入した苗は「ソニック(早生:早どりができる早生種)」と、
晩成型を買ったのですが品種名の記憶がありません。
「ネオアース(貯蔵性にすぐれる中晩生種)」あたりだったかなと記憶を推測します。
荒れた土地に急場しのぎで準備した土を入れ、
苗が弱る前にとにかく植える!
そんな植え付けでした。
その為、元は庭園のような樹木の生い茂る土地を更地にし、
あらわにになった土壌(水はけが悪い)を耕し、
ホームセンターで買ってきた花と野菜の土、バーク堆肥、腐葉土、赤玉土を混ぜて、
急場しのぎに作った土壌でした。
今思えば、なんと無謀な。。そう思います。
「花と野菜の土」は基本そのまま使えるもの。
それに、「バーク堆肥(C/N比:23)」と「腐葉土(C/N比:34)」を混ぜて使っていました。
さぞ、熟成の進んでいない土壌になってしまっていたんでしょうね。
その模様がこれです。
周りの荒れっぷりが物語っています。
その後は、空いた場所に苗を仮植えしておき、
コツコツ同様の土壌資材を買い込み、畝を延長していく繰り返しでした。
育苗・収穫(2015/11~2016/05頃)
全く記事にすることなんて意識せず、そのまま育て、収穫し、
ソニック(早生)は普通に食べられるようになり、今現在(2016/07)も食べています。
実際、水やり以外殆ど世話もせず、追肥もしてこなかった記憶です。
春の初めの頃までは。。
早生種の収穫
春の初旬には、早生種の収穫時期を迎えました。
球も太り、畝から露出してくる姿は嬉しかったと記憶しています。
その頃に収穫した我が家の初収穫です。
最初の家庭菜園からちゃんと玉ねぎが収穫できて、
意外に上手くいくもんなんだなと思っていたのですが、
晩成品種が全然大きくならない・・・と悩むことになりました。
晩成種の不作
早生が快調に育ってくれた半面、
一向に大きくならない晩成種に少しずつ焦りながらも、
暖かい季節になればきっと大きくなる!と、
肥料を追肥しつつも、世話を続けてきました。
※後半、生育が鈍った事に焦り「ネギ・玉ねぎ用化成肥料」を2~3回施肥しています。
その頃、近所の方の話を聞いてみても、
どうやら「玉葱が大きくならない」のは同じような状態であるとのことでした。
「今までこんなことは無いんだけどねぇ」と嘆く意見も聞かれ、
どうやら家庭菜園、初年度から玉ねぎに対しての
特異な天候不順による不作を経験することになったわけです。
苗の除去(2016/05/25)
待っていても育たない、徐々に株が消滅していく。。。
そんな結果ばかりが続いていたため、
何かがおかしいと思い、生育を中止し、株を掘り返すこととしました。
結果はどうみても「病気」にしか見えない状態です。
株の根には、白い菌糸のようなものが纏わりつき、
明らかに生育の阻害をしているかのようです。
左が正常に育っている株、右が生育が進まない株です。
株を露出してみると、菌糸状のなにぞやかが根の周辺に纏わりついています。
菌糸はびっしりと固まりのように土中にありました。
こうして、少し苦い記憶とともに、
晩成種の収穫は0で玉葱の作付を終了しました。
初年度の失敗
忙しく、時間がなかったこともあった最初の畑作り。
元々、忙しいからと畑のことはあまり考えないで、
別のことに専念していた自分。
そんな自分をよく知る妻は、
私の起動方法(重い腰を上げる)をよく知っているものです。
私は「薬味魔人」
薬味が大好きで、玉ねぎ、ネギ、ニンニクなどなど、
私が好きなものを最初に作付してみたらと、
「玉ねぎ植えない?」(植え付けの時期も重なったが)と提案してきたわけです。
妻ながらにあっぱれ。
結果として、何も下調べもなく、勉強もせず、
土を適当に用意して、コネコネ混ぜて、はい!終了。としてしまいました。
土も腐葉土も堆肥も、安かろう商品を大量買いです。
なにせ、1畝で30袋近くの資材を投入することになるので、
資金的にも、運送的にもかなりの負担でしたから。
とは言え、今となってはいい勉強になった。
バーク肥料もちゃんとしたものを買えば、
CN比:12という商品も入手可能だったことを後から知りました。
そんな土づくりがまずちゃんとできていない状況で、
作付を行っても、いい結果がでるわけないと痛感した初作付となりました。
「菌糸状菌=悪」 とも言い切れない
今回発生した「糸状の何ぞやか」は、
一般的には糸状菌と呼ばれるもので、根について悪さをするとされています。
糸状菌は作物や樹木など、植物の成長を阻害することでも知られ、農家や園芸家などでは嫌われている菌である。
糸状菌による病害の種類は数多くあり、主なものに青かび病、赤枯病、溝腐病、いもち病,糸状菌性やさび病菌による赤衣病、赤星病、灰色かび病、赤焼病、イエローパッチ、萎黄病、萎凋病、うどんこ病、紫かび病、輪紋病、灰斑病、角斑病、糸状菌性による褐色腐敗病、褐色円斑病、褐色円星病、褐点病、褐斑病、せん孔褐斑病、褐変病、褐紋病、株腐病、がんしゅ病などがある。
(引用)糸状菌 – Wikipedia
今回のケースでは「萎縮病」「苗立枯病」辺りが該当すると思います。
病害虫・生理障害情報 野菜栽培での病気 害虫 生理障害情報 | タキイの野菜 【タキイ種苗】
しかし、視点を変えた見方をしてみると、
以下のような土壌を使って「炭素循環農法」なるアプローチを取る方もいます。
このページで紹介されている画像が、まさに糸状菌糸まみれの土壌なのです。
※一応、サイトマップ上では「すべては仮説。」と謳われています。
これが絶対的に正しいとは思いませんが、個人的には好きなアプローチです。
炭素循環農法の土壌の写真です。とても畑の土には見えません(笑)白いのは糸状菌。キノコ菌など生き物がたくさんいるのが炭素循環農法の土壌です。
(出典・引用) 炭素循環農法って何? | たんじゅん野菜 × iCas
※この写真はリンク切れになって欲しくなかったので、引用させて頂いています。
上記のままの土壌を使って農業をするわけではないのですが、
元となっている土壌が、こういう糸状菌が多くいる環境を利用されているようです。
炭素を分解する糸状菌にはじまり、ありとあらゆる発酵菌・腐敗菌・古細菌・・・・など、とにかく菌の数をまず増やします。
私は「土壌殺菌しかないか・・・」と最初は感じました。
しかし、上記の記事などを読むにつれて、
この菌がまだいる土壌だったという事は、土がまだ未成熟なだけだった。
そう感じるようになりました。
当然、買ってきてポンの土をそのまま使って、半年くらいしかたっておらず、
温度も寒い冬を越して、暖かくなってきた初の春でしたから、
逆に菌が活発になって、腐葉土やバークチップなどを、
盛んに分解し始めていた時「ちょうどそこに玉葱があっただけ」だとと思うのです。
それからは一旦、畑の隅に隔離していたこの土を、
再び畝に戻し、自分なりの試行錯誤をしながら、
数カ月土を寝かして今(2016/07)に至っています。
ちゃんと熟成とは言えないまでも、有機質を加えたりと試行錯誤です。
本当、この玉葱の失敗がなかったら「炭素循環農法」 という、
アプローチを知ることさえなかった。
自然農法も炭素循環農法も、一つのアプローチ。
こうした方法を知っておくのも、大切なことだなと感じたいい勉強でした。
(余談)生育が遅れた玉葱をそのまま育てると?
今回、糸状菌糸に成長を阻害された株のうち、
比較的元気な株を、根を液肥混合の水で一旦洗いました。
そして、まったく異なる土壌(現在利用している)に移植して育成を継続してみました。
気温が徐々に上がってきて、梅雨になり、
そして梅雨明けの夏間近の状態が以下の苗です。
「全く生育していません」(2016年7月27時点)
いや、このまま生き延びて、秋には再び・・・なんて甘い期待もありますが、
秋には秋玉葱を収穫していることでしょう。
そんな甘い期待を打ち砕くように8月5日にはすでに立ち枯れを起こしていました。
これで全株終了です。
この場合はということになりますが、
季節が過ぎた株は、引っ張って育ててみてもいい結果にはならないようです。
株に数か月土壌を占有させてまで、延命するメリットもありません。
当サイトでご紹介している各商品・苗・種等の結果は、
あくまでも私1個人が使用した結果としての1例です。
各商品・苗・種等の品質、良し悪しなどを表すものではありません。
個人的な興味で正しい時期以外の作付や、使用方法を逸脱した利用方法など、
興味を感じたものを自己の責任において試しているものもございます。
記事の内容をご利用の際には、
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公開日:
最終更新日:2016/09/18